2019年09月05日
ビジネス関連発明とは、ビジネス方法がICT(情報通信技術)を
利用して実現された発明といえます。特許制度では、販売管理や生
産管理に関する画期的なアイデアを思いついたとしても、アイデア
そのものは特許の保護対象になりません。一方、そうしたアイデア
がICTを利用して実現された発明は、ビジネス関連発明として特許
の保護対象となります。
近年、スマートフォンやSNSの普及に加え、AI、IoT技術の進
展により、ICTを活用した新たなサービスが創出される分野(金融
分野やヘルスケア分野など)が拡大しています。
また、ビジネス関連発明はAI(特にデータの学習に基づいて判断
を下す機械学習技術)と親和性が高く、AIを活用してビジネス上の
課題解決を図るケースが増えています。
ビジネス関連発明の上位5分野におけるAI関連発明の出願件数
をみると、いずれの分野においても、2015年以降、AI関連発明が
増加しています。特にAIの適用が目立つ分野は「管理・経営」と
「ヘルスケア」であり、対象の予測、最適化、診断、検知等をAI
によって実現する発明が増加しているものと考えられます。